緩和病棟とホスピスの違いは何か?
緩和病棟とホスピスの違いが知りたくてご覧の皆さんも多いと思います。
このページでは違いを解説します。
先に結論を言いますと、違いは……ほとんどありません。
以下に内容を記します。
緩和ケア病棟とホスピスは実質同じ
まず現行の日本の制度上は、いずれも入院施設で、どちらも保険診療を行っています。
それなので差額ベッド代や食費以外は、高額療養費制度による上限が適応され、青天井の支出とはなりません。
ホスピスの費用に関しては、下記をご参照頂くと良いでしょう。
というわけで、緩和ケア病棟とホスピスで固有の料金が片方だけで増えるということではないので、値段の差はありません。
どちらにも緩和ケアの専門家がいるので医療水準は人次第
緩和ケア病棟やホスピスには、緩和ケア医が必ずいます。
それなので、医療水準は、そこで働いている緩和ケア医の力量によって差異はあるでしょう。
緩和ケア病棟やホスピス自体での医療水準の高低はありません。
それでは違いは何か そして早期緩和ケア外来先行の効用
そのようなわけで、基本的には日本において両者はほぼ同じと考えて頂いて良いでしょう。
違うのは宗教的なサービスが常設されているかという点でしょう。
緩和ケア病棟は、一般的には宗教色はありません。
ホスピスは、キリスト教系の母体によって運営されており、病院付牧師(チャプレン)が配置されていることも多いです。
チャプレンは週1回程度、あるいは求めに応じて、病棟の入院者のところを回ったりします。
ホスピスは、そのようなサービスが追加してあるところがポイントと言えるでしょう。
なお、ホスピスに入っても、キリスト教の信仰を勧められたりすることはありませんので、それは心配は要りません。
むしろチャプレンなどが回ってきても、それで料金を取られることもないので、選択肢があるというだけホスピスのほうが贅沢かもしれません。
もちろん宗教者の巡回を望まないということもできます。
ビハーラという仏教系のホスピスも日本にはいくつかありますが、そちらは僧侶が配置されています。
それぞれの好みに応じて選択すれば良いでしょう。
いずれにせよ、身体的苦痛の緩和に重要な医療的な側面では、緩和ケア病棟もホスピスも遜色はありませんので、その点は心配ありません。
むしろこのホームページ内でも何度か触れておりますように、「人」がとても重要で、その総合力がそこの支援力を規定します。
ぜひ良いホスピス・緩和ケア病棟に出会って頂きたいと思いますが、専門家を知るのもまた専門家。
このような事柄に対して「どこが良いのか」を尋ねるためにも、早期からの緩和ケア外来が存在することを知っておかれると良いでしょう。
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