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セカンドオピニオン 担当医へのお願いの仕方

セカンドオピニオンに限らず、担当医にどうお願いすれば良いのかという悩みはしばしばあるようですね。

相談されることもよくあります。

最良の医療を受けたいと願うのは当然のことでしょう。

自身が今どんな治療をどのような目的で受けていて、今後の展望はどう捉えられているのかという情報は、聞かなければ入手できません。

そして情報をもらっても、まだそれが正当なものなのかに不安を持つ場合もあるでしょう。

セカンドオピニオンはとても大切です

意外に異なる見解も出るものです。

セカンドオピニオンは担当医に紹介状を書いてもらわねばなりません。

けれども、担当医もそれぞれ。

紹介してもらえるかどうかの難易度はかなり異なります。

まず最初に、自身の気持ちの中の罪悪感は捨てることです。

罪悪感や後ろめたさを感じては、セカンドオピニオンを求めに行くことも難しくなります。

 

医師も人それぞれ トライアンドエラーが基本

私もこれまでたくさんの担当医に助けてもらって来ました。

伝えただけで、すぐ理解してくれるような、鋭い医師もいました。

(批判ではないですが)なかなか伝え方に工夫が必要な場合もありました。

重要なことは、トライアンドエラーだということです。

残念ながら、黙っていてはうまくいきません。

どう伝えるのかを真剣に考え、やってみることだと思います。

すでに多くの方が指摘されているように、紙に印刷して担当医分と自分の分を持って受診するのは良い手段です。

 

伝え方はとても重要

多くの医療者は一生懸命です。

患者さんの治療に頭を悩ませ、最善を考えて診療しています。

熱意あまって、セカンドオピニオンを求める患者さんに穏やかならぬ気持ちを強く抱かれる医師もいるようです。

ただ物事は何でも「伝え方」というものがあります。

伝え方次第で、だいぶ受け取られ方は異なります。

ことを穏便に運ぶにも、しっかりとした伝え方が重要となるでしょう。

では具体的に考えてみましょう。

 

実践 セカンドオピニオン依頼

まず、はっきりと伝えることが大切です。

遠回しな方法はお勧めできません。

「セカンドオピニオンを求めに行きたい」としっかり伝えることです。

自信がなかなか持てない方は、先述したように、紙も用意しましょう。

受診に先だって、外来の看護師等に「先生に受診前に読んでもらいたい」とはっきり伝えて手渡ししておくと、受診前に医師が読んでくれるでしょう※入院中の場合は、直接渡したほうが良いです

ただ重要なこととして、しっかり伝えることと同時に、伝え方も十分考えるのが肝要です。

もちろん様々な医師がいますが、医師も人間です。

伝え方に配慮することが、誤解されずに、スムースに物事を進めることにつながります。

(中にはいくら伝え方に配慮しても困難な超スーパーハードな事例がありますが、一般的なケースを想定しています)

 

ではその伝え方をどうすれば良いか

物事をスムースに進めるには、感謝を伝えることです。

診断や治療はいつも容易なものではありません。

時には相応の困難さを経て、適したものにたどり着く場合もあります。

担当医の尽力で、一定のところまでたどり着いているのですから、そのことに対する謝意を示すことは良いことでしょう。

具体的には、「いつもありがとうございます」「先生のお見立てや治療に疑問が強くあるわけではありません。ただ最善の治療をと考えた時に、他にも方法があるのかという迷いが完全に消えたわけではないです。自分が納得がいくために、他にも意見を聞いて間違いないということを確信して、治療に臨みたいのです」

「けして先生の治療が不満だとか、そういうことが原因なのではなく、自分の納得のために知りたいと思っているのです」

などが、一般的には上手な伝え方となるでしょう。

確かに当然の権利ではありますが、さも当然であるかのように、ぶっきらぼうに言うと、真意も伝わりません。

またうまくない伝え方でこじれてしまうと、結局セカンドオピニオンに行ってそこでもほぼ同じ説明を受け、治療が正当で開始あるいは継続したほうが良いと認識した後に、担当医との間に隙間風が吹いたまま、ということも無きにしもあらずでしょう。

これもまたうまく伝えるのに自信がない方は、紙に上記のようなことを併記するのが良いでしょう。

また念の為ですが、なかには伝えたいことがあり余って、項目が多すぎて、セカンドオピニオン希望が最重要であることが伝わりにくくなっていることもあるので、希望はセカンドオピニオンであること、その思いは上記のように、「一定の納得は得られているが、それを確たるものにしたいこと」であることを、必要以上に長くならないように記すのが良いと考えます。

以心伝心が理想ですが、めぐり合わせ運任せに期待するよりも、創意工夫が重要です。

患者が医師をつくり、医師が患者をつくる。

相互努力と相互作用の中で、良いパートナーシップが築かれてゆくのであり、一朝一夕でそれは為されないものと考えます。

皆さんそれぞれの「有事」の参考になれば幸いです。

 

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About 大津 秀一

緩和医療専門医/緩和クリエーター。数千人の患者さんの緩和ケア、終末期医療に携わり、症状緩和のエキスパートとして活動している。著書や講演活動で、一般に向けて緩和ケアや終末期ケアについてわかりやすくお伝えすることをライフワークとしている。