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在宅の緩和ケアの名医は?

世の中には様々な名医情報やランキングなども出ています。

在宅緩和ケア医の、緩和ケア領域におけるそのようなものはないかと探してみましたが、該当するものはありませんでした。

でもご安心ください。

はっきり言って、このような名医リストはあまりあてにならないからです。

 

驚いた名医選定

あるリストを見て、驚きました。

これ以上書けませんが、これは・・・という選定でした。

実際の臨床を見たことがなければ、本来、医師の力量はなかなか評価できないものです。

しかも、専門外ならば、ほとんど評価できません。

そこにリストが作られている事自体首を傾げることなのですが、なんと私が知っている名医2人も漏れていました。

しょせんそのようなものだと考えておいたほうが良いでしょう。

 

緩和ケアは技術は大事だが・・・

緩和ケアは技術は大切です。

最低限、医療用麻薬の持続注射や鎮静薬の扱いはできるかどうかは尋ねておくのが良いでしょう。

けれども、主観的な満足が関係する領域なので、「相性」が無視しえません。

この時に注意が必要なのは、強い個性や信念が特徴の医師は、合う場合はものすごく合うだろうし、希望と異なっていると一転する可能性がある、ということです。

最近は発信する医師も多いため、それを読むとだいたい個性がわかります。

全体的に熱量が強い文章での発信が多い医師は、合う合わないがはっきり出ることが推測されます(※合う場合はものすごく良い場合がありますので、悪いと言っているわけではありません)。

フレキシブルな対応のほうが窮屈な療養とならない患者さんもいると思いますので、最後を伴走してくれる在宅緩和ケア医の特性は非常に大切です。

また在宅医はその業務の特性上、緩和医療の専門医を実力があっても取っていない医師がいるため、専門医資格はあまりあてにはなりませんが、もちろん専門医や認定医を取っていれば一定期間勉強したことの最低限の証明にはなるでしょう。

緩和ケア病棟やホスピスでの複数年の勤務歴がある在宅医は、正統の緩和ケアを為してくれる公算が高く、その点では安心度は相対的には高まると考えられます。

 

まとめ

在宅緩和ケアも患者さんやご家族の主観が影響する領域で、単に技術が高いだけでは良い臨床はできない場合もあります。

ただやはりというか、あるリストではどう考えても内容が・・・というものもありました。

しょせんそのようなものだと捉えておいたほうが良いでしょう。

紹介してくれる病院スタッフに「こういう在宅医が希望です」とはっきり内容を伝えることが、ミスマッチを防ぐことにつながります。

譲れない条件は周囲と相談してはっきりさせておいて、紹介される場合は事前にそれをよく紹介元に伝えておくことが肝要です。

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About 大津 秀一

緩和医療専門医/緩和クリエーター。数千人の患者さんの緩和ケア、終末期医療に携わり、症状緩和のエキスパートとして活動している。著書や講演活動で、一般に向けて緩和ケアや終末期ケアについてわかりやすくお伝えすることをライフワークとしている。