それにしても、もう少し安くならないのか
入院し、複数回手術も受けた経験がある私は、そのお気持ちは痛いほどわかります。
ただ東京の力量ある緩和ケアの医師が、
「先生は、はたしてこれでやっていけるのですか?」
と心配してくださいました。どう見ても経済的に厳しいのではと考えられたようです。
おそらく現場を知っている方からすると、そう思うのは当然の費用だと思います。
当院は単なるセカンドオピニオンではありませんが、他施設の費用を下記に参考で挙げておきます。
緩和ケアのセカンドオピニオン(がん)を行う病院と料金・費用について
それなので、緩和ケア外来を提供するクリニックは、在宅医療グループなどですでに十分な経済的に強固な基盤があり、それを背景にクリニックを運営しています。単体では存続が難しいからでしょう。
その点で、当クリニックが「初の試み」とご評価頂いているのは、単体の完全独立型の緩和ケアクリニック(基本外来診療)であることです(これも日本初だと思います)。
独立型緩和ケアクリニックの利点
独立型の緩和ケアクリニックの利点は、私が考える良質な医療・ケアを提供できることです。また、明日からすぐに、患者さんに良いと思ったことを実施できることです。
この形式だからこそ、遠隔診療(オンライン診療)を用いて「日本全国と併診」というような、常識的ではない施策を実行でき、それで日本の緩和ケアを良い方向に動かすことに少しでも貢献できればと考えているのです。
そして、遠隔診療(オンライン診療)の保険診療が、現状は、行政から初診としては原則不適当であるとされている状況においては、日本全国どこからでも一度はお越し頂かねばなりません。
一度はお越し頂く必要があるということから考えれば、東京の交通の便が良いところにあったほうが、患者さんやご家族にとって良いでしょう。私はそう考えました。
それで「経営は大丈夫なのでしょうか?」という声がある状況の中、施設維持費がかかる山手線内にクリニックを配置しました。初診で来て頂く負担を少しでも軽くするためです。
また、病院のはしごをしやすくするためです。
このような、皆様にとって利便性があり、プライバシー性も高く、かつ時間を忘れてゆっくりと相談できるのにふさわしい場所にクリニックを配するということも、独立型だから可能となったことです。
そのような考えで、当クリニックは運営しております
自費診療はお金がある方が通うものという認識がまだあります。
当クリニックは、お金を儲けるための自費診療ではなく、現状において質の保証された早期からの緩和ケアを提供するための形式です。
値段の基準というものは、難しいものです。
虎太郎先生が「トイレの故障でも8000円くらい支払っている」と書かれていますが、意外に「なんでこんなに高いのか?」と思っても、そうなのかと納得して(納得せざるを得ず)支払うということもあるかもしれません。知らないことや相場感がわからないことに対しては、そうです。
医療は誰もが「安くて当たり前」と感じています(私も含めて生まれた時からそうなので、批判ではなく、実感としてそうだと思います)。
一方でだからこそ、待ち時間は長く、診療時間が短く、聞きたい内容もしばしば聞けずじまいです。
また、誰が担当になるかを選べないことも多いです。
親切な医療者に当たるのも、そうでないのも、運次第です。
そしてまた、患者さんが病院にしばしば集中し、病院は待ち時間がさらに長く、診療時間が短くなります。
これらの不自由さを解消するための方法があっても良いと考えました。
「なぜ予約料を取っているのか?」ということに関しては、以前も述べましたが(予約料について)、「金額をかけずにかかれる緩和ケアを教えてほしい」というお気持ちはよく理解できる一方で、当クリニックに関して補足説明しておくのが良いと考え、記しました。
皆様のご支援及び、困っている方へのご紹介を賜われれば幸いです。
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